私たちが壊してしまったものたち

今回は、私たちが「消費」しすぎた文化についての話。
favvy 2025.03.20
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こちらは、コロナ禍前に訪れたロシア・サンクトペテルブルクのゲーム博物館。ソビエト連邦時代のアーケードゲーム機や、懐かしのファミコン、プッシュ式電話など、ノスタルジーをくすぐるアイテムが並ぶ場所。かつて「最先端」としてもてはやされたものたちが、時代の流れとともに一度は過去の遺物として扱われ、そして近年、レトロ回帰の波に乗って再び魅力を取り戻したものたち。流行の移り変わりや、その時代ごとの熱狂の余韻が感じられる空間でした。

こちらは、コロナ禍前に訪れたロシア・サンクトペテルブルクのゲーム博物館。ソビエト連邦時代のアーケードゲーム機や、懐かしのファミコン、プッシュ式電話など、ノスタルジーをくすぐるアイテムが並ぶ場所。かつて「最先端」としてもてはやされたものたちが、時代の流れとともに一度は過去の遺物として扱われ、そして近年、レトロ回帰の波に乗って再び魅力を取り戻したものたち。流行の移り変わりや、その時代ごとの熱狂の余韻が感じられる空間でした。

We ruin everything —— 私たちは何でも台無しにしてしまう。

最近、ソーシャルメディアの投稿を眺めていると、「またこのアイテム?」「流行りすぎてもう飽きた」というコメントをよく目にするようになりました。こうした反応は今に始まったことではないですが、特定のアイテムが陳腐なものとみなされる傾向は、年々強まっている気がします。

そんな中、私がよく聴いているポッドキャストで、この現象について語っているエピソードを見つけました。それが、エマ・チェンバレン(Emma Chamberlain)の『anything goes』。このエピソードのタイトルは、冒頭に掲載した言葉、「we ruin everything(私たちは何でも台無しにしてしまう)」です。

エマは、ファッションや人間関係、日常のちょっとした出来事まで、軽快な語り口ながらも鋭い視点で語るのが持ち味。無理やり形容すると「甘いキャンディかと思って舐めてみたら、中にピリッとする胡椒が仕込まれていた」ような番組です。時に率直すぎる話ぶりに大爆笑したり、なるほどと考えさせられたり、感情がジェットコースターのように揺さぶられるようなエピソードもあります。

エマ・チェンバレンって誰?と思われた方は、下記の記事をご参照ください。こういった記事だとセレブリティ感が強めに映るかもしれませんが、彼女自身が運営するオウンドメディアでは、自宅の隅っこでノーメイク&部屋着のまま、一人語りをしているような雰囲気の人です。

このエピソードでエマが話していたのは、「本来とても素敵だったものが、私たちの過剰な消費や、浅い解釈によって陳腐化してしまう」という現象について。

番組ではいくつか具体例が挙げられていましたが、ここでは要点をかいつまんで簡単にご紹介します(元々の雰囲気をできるだけ伝えるために、エマのキャラクターを踏まえたフランクな口調の和訳にしています)。その上で、このポッドキャストを聞いた私自身が考えたことについてもお話ししたいと思います。

まずは以下、エマのポッドキャストの一部抜粋です↓

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続きは、5790文字あります。
  • バンドTシャツ
  • ディズニーランド
  • バーキンスタイルのバッグ
  • プラスチックの収納ケースを使った整理整頓
  • アサイーボウル
  • 勝手に消費して勝手にダサい認定をする。

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