日本にこっそりと存在している「ダサい」落とし穴
数年前に泊まったロンドンのホテルの水栓。海外のバスルームはバラエティに富んでいるので楽しいです。
今回は、私自身の体験を通して考えた、「ダサいものが生まれる構造的問題」についてお話しします。その考えに至ったきっかけは、結婚式とマンションのリノベーションでした。
ルールに縛られた結婚式
数年前、私は結婚式の会場を探すために、首都圏のとあるクラシックホテルに見学に行きました。ホテルは歴史を感じる素敵な内装で、会場からの眺めも綺麗。夫とも、「ここいいかもね。」と話していました。ちょうど、ウェディングフェアの期間だったので、会場が結婚式仕様にセッティングされていたのですが、そこで気になったのが椅子の飾り。
椅子に、すっぽりと白いカバーが被せられていて、リボンもついていたのです。正直、そのカバーが気に入らなかったので、
「この椅子のカバーって取れますか?」
とホテルの方に聞いたところ、
「申し訳ございません。こちらのカバーは結婚式では必ずかけるルールとなっていまして、外せないんです。」
と言われ、びっくり。
え、カバー外すだけじゃない?それがダメ?そもそも普段はそのカバーかかってないはずだから、むしろ準備の労力減るのでは??
と、心の中で盛大なツッコミをしつつ、「あ、そうなんですね・・」と返答。
その他にも、ドレス持ち込み料が発生するとか、フォトグラファーはホテル提携の人じゃないとダメだとか、色んなルールがあり、急速に下がっていく私たち夫婦のテンション。
最近はもうちょっと自由になっているのかもしれませんが、日本の結婚式場にはこういうルールって結構ありますよね。
結局私たちは、家族の諸事情などもあり、フランスでの海外挙式を選びました。日本にもある、メジャーなグローバルホテルだったのですが、ルールが一切なく、本当に自由にウェディングを作ることができました。過度な干渉はしないけれど、私たちがサポートして欲しい部分は助けてくれる、完璧な距離感とホスピタリティ。今でも感動している体験です。パーティ文化が根付いているヨーロッパのサービスをここで学びました・・・。
選択肢が限られた家づくり
さて、結婚式から数年後、今度は中古マンションを購入し、リノベーションを行いました。リノベーションは、とにかく選択、選択、選択の嵐。間取りから壁紙、家電、しまいには、収納扉を右開きにするか左開きにするかまで(もうどっちでも良いよと思いつつ、結構重要)。ありとあらゆるものをどんどん選んでいかないといけません。しかも短期間で。
その中で特に選ぶのに苦労したのは、水回りのアイテム。