体験格差時代

今回は、隠れた貧富の差になりつつある「体験格差」についてのお話です。
favvy 2024.03.23
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去年訪れたバリ島の美しい風景

去年訪れたバリ島の美しい風景

もうすぐ4月。私はこの時期になると、入学式や卒業式の光景が蘇り、ちょっと懐かしい気分になります。映画が好きな友達と、よく雑誌を読みながら最新作についておしゃべりしてたなあ、なんて学生時代の思い出も。

高くなってきた娯楽

映画好きなのは大人になった今でも変わらず。今月は、『デューン 砂の惑星PART 2』を観に行きました。この映画、世界では超話題&大ヒットしているのですが、日本での興行はイマイチ。原作が欧米ほど知られていない、ストーリーが宗教的で日本人には馴染みが薄い……など、様々な要因が考えられますが、「この映画はIMAX鑑賞が必須!」という触れ込みが多かったため、通常サイズの上映回に余計人が入らなかったのでは、という推測もあるようです。

ちなみに私はIMAXで鑑賞しました。結果、最高でした。とにかく映像と音の臨場感も含めて、この作品の魅力になっていると思います。ストーリー自体も、宗教と戦争、政治、女性の立場、といった重要テーマがてんこ盛りで、今の時代について考えさせられる骨太な作品かと思います。建築や衣装などの美的な観点でも楽しめるので、SFにあまり興味がない方にもおすすめしたいです。

それにしても最近の映画料金、じわじわ値上げされていますね。大人1,800円が気付けば2,000円となり、IMAXの追加料金も合わせると、正規料金で2,600円。会員割引や前売り券を使ってちょこちょこ節約することはできますが。最近は、美術館の入館料も高くなりました。「美術館 入館料 値上げ」と検索すると、日本から海外まであらゆる美術館や博物館の値上げのニュースが出てきます。ディズニーランドも、しばらく行かないうちに価格変動制になっていて、日によっては1万円超えたりするんですね……。ああ、あとライブのチケットも値上げを実感しますね。特に来日公演。

これまで、映画館や美術館などは贅沢な娯楽というよりも、どちらかというと一般市民にも開かれた娯楽だったかと思います。そんな娯楽も、気付けば細かな値上げが重なり、「ちょっと高い」と思ってしまうような状況になっています。

今の富裕層は「モノより思い出」重視?

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  • センスは体験の積み重ねだけれど

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