ピンチから復活した街づくりの裏側とは?

今回は、大きなピンチを乗り越えた世界の都市をご紹介しながら、「街づくりのスタンス」について考えてきます。
favvy 2023.11.26
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シカゴの建築ツアーに参加したときに撮った1枚。あらゆる時代と様式のビルが建ち並んでいて圧巻の風景。シカゴに行ったら、建築クルーズツアーは絶対おすすめです。

シカゴの建築ツアーに参加したときに撮った1枚。あらゆる時代と様式のビルが建ち並んでいて圧巻の風景。シカゴに行ったら、建築クルーズツアーは絶対おすすめです。

最近の大きな街づくりのニュースと言えば「麻布台ヒルズ」。森ビルが30年以上かけた大規模再開発プロジェクトが、ついに今月完成しました。森ビルといえば六本木ヒルズがお馴染みですが、もう六本木ヒルズが出来てから20年も経っているんですね……。月日が経つのはなんてあっという間。麻布台ヒルズに限らず、大規模な再開発ラッシュの最中にいる東京。渋谷なんて、ここ10年くらい工事ばかりで毎回道に迷っています。そんな、日々変貌を遂げる街並みを横目で見ながら、ふと思い出したのが、これまで私が旅してきた街の「再開発の歴史」

欧米は歴史的な街並みが比較的多く残っていますが、日本(特に東京)においては、建物は新しいほど価値があり、古い建物が残りにくい現状。その背景として、「日本は地震などの災害が多いから」と言う声も多く聞かれます。

確かに日本は災害が多い。けれど、災害や戦争などで大きな被害を受けてきた国は、日本だけではありません。アメリカやヨーロッパでも災難を乗り越えて再生した都市がいくつもあります。

今回は、私がこれまで旅したシカゴ(アメリカ)とワルシャワ(ポーランド)の街並みをご紹介しながら、ピンチを乗り越えた都市の背景についてお伝えしていきます。この2つの街の共通点は「破壊」を経験したこと。しかし、それぞれの都市が選択した復興へのスタンスは対照的なものでした。このシカゴとワルシャワの復興スタイルから、日本のこれからの街づくりについて、考えていきたいと思います。

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続きは、2725文字あります。
  • シカゴ:実は「摩天楼」の元祖
  • ワルシャワ:「不屈の熱意」が生んだ世界遺産の街
  • これから待ち受けるのは退屈な街か、それとも?

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