センスを磨くための、脳疲労対策。

満開の時期がとても短い桜。「今週末行っちゃう?」「雨だったらどうしよう」「来週だと散っちゃうかな」…と、毎年、お花見に行くタイミングを決めることに悩みます。
このニュースレターを開いてくださった皆さまへ。
明日は何時に起きて、朝ごはんは何を食べて、何を着て、何処にいきますか?革靴を履きますか?それとも動きやすいスニーカー?取り掛かり中の勉強や仕事はどんな風に進めますか?ランチはコンビニで済ませますか?どこかお店に入りますか?夕ご飯は何を食べますか?スーパーで買わなきゃいけないものはありますか?宿題はいつ取り掛かりますか?配信の映画やドラマは何を観ますか?週末はどう過ごしますか?
……いきなり矢継ぎ早に、謎の質問をしてごめんなさい。冒頭の数行だけでうんざりしてページを閉じようとした方もいるかもしれませんが、ちょっとだけ辛抱して、この後の話を読んでいただけるとありがたいです。
とにかく選択することに追われている現代人
冒頭の内容は、日常生活の中で選択が必要となる場面の[一部]です。そう、ほんの一部。
私は30代に入ってから、選択することに疲れを覚え始めました。今夜の献立から、仕事をどう進めるかまで、ありとあらゆることを選択し続けた数十年間。「脳に疲労が蓄積しているぞ」という感覚が、もやもやと私の頭の中に広がってきたのです。
それもそのはず。ケンブリッジ大学のバーバラ・サハキアン教授らの研究によると、私たち現代人は、歩く・座るといった体の動かし方から、仕事や家事の決断まですべてひっくるめると、1日で最大3万5,000回もの決断を下しているのだそうです*。3万回の決断を30年以上続けていたら、それは疲れますね。ついでに言うと、現代人が1日に受け取る情報量は、平安時代の一生分、江戸時代の1年分とも言われています。こちらはソース不明ですが、感覚的に、テレビや携帯が存在しなかった昔よりも、現代のほうが情報量は多いだろうという気はします。NETFLIXの作品だけでも多過ぎて選べないこともあるので。
ビジネスの成功者は選択ストレスを減らしている
ここで、Apple創業者のスティーブ・ジョブズを思い浮かべてみてください。どんな外見をイメージしますか?
おそらくほとんどの方は、「黒いタートルネック姿」を想像すると思います(余談ですが、あのタートルネックの服は、イッセイ・ミヤケのものだそうです)。
他にも、Facebookを設立したマーク・ザッカーバーグなど、テック企業の経営者は、いつも同じ服装であることが多いです。その理由はずばり、決断する能力を、経営などの重要な判断のために温存したいから、と言われています(意図的なブランディングという側面もあるかもしれませんが)。この言説は結構前から世に出回っていますが、私は最近まで、「そうか。服を選ぶ手間を省きたいんだな」程度にしか思っていませんでした。けれど、今の私ならば心の底からこの気持ちがわかります。
特別に服が好きとか、ファッション関連の仕事だったら別かもしれませんが、毎日服のコーディネートを考えるのは、結構頭を使います。他にしなきゃいけない家事や仕事や育児に追われていたら、少しでもそっちの方に脳のリソースを使いたいという気持ちが出てきてしまうのは当然でしょう。ましてや経営者ともなると、自分の決断が企業の業績や株価などに影響してしまうので、重責を担う人ほど、選択するストレスに敏感なのかもしれません。