この人センスあるな…と感じる瞬間。

私の2023年を一文字で表すとしたら「人」。これまでも色んな人との出会いはありましたが、今年は特に、会社員からフリーランスになったので、業界や職種問わず、さまざまなバックグラウンドの方に出会い、世界が広がった年だったと感じています。

プライベートでも、InstagramやX（Twitter）、そしてこのニュースレターを通して、実生活だけでは決して出会えなかったような方々とのご縁につながり、本当に嬉しく、ありがたい日々でした。ソーシャルメディアについてはマイナス面が語られることが多いですが、個人的には、ポジティブな効果を実感することのほうが多く、どんなツールも使い方次第だと思っています。

こんな風に、多くのご縁に恵まれた1年だったわけですが、年を重ねるごとに「こんな人になりたい」という人物像が徐々にはっきりしてきました。それは、ベクトルが相手に向いている人。

私が「素敵だなあ」と思う人たちの共通点を振り返ると、皆さん日頃から、問いを投げかけることが多いんです。

地位が高い年長者の方でも、自分語りをするのではなく、若い人の声を聞く。

若い人であっても、年齢や経歴に臆することなく、どんどん先輩に質問をする。

このように相手に関心を持てる人には、コミュニケーションのセンスを感じるのです。

自分に自信が無かったり、満たされないままでいたりすると、心の中のベクトルは、思いっきり自分に向いてしまうもの。でも、いくら内に篭って自己分析をしようとしても、案外答えは出ないし、新しい発見もない。それよりも、他者の気持ちや境遇に目を向けることで、それが回り回って自己理解のきっかけにもなるのではないかと思っています。

私が就職活動を始めた十数年前は、まさに「自己分析」という言葉が飛び交い、就職面接でも「自己アピールしなきゃ！」と無理やり思わせられるような雰囲気がありました。「自分探し」や「個性」という言葉も氾濫していた気がします。でも、自分が採用する立場になって気づいたことは、自己アピールよりも、適切な問いを立てて、質問してくれる人のほうがよほど自己理解があって、わかってる人だな、ということ。

私自身、こんなコミュニケーションが出来ている自信はないのですが、良い意味で余計な自我を捨てて、他者に目を向けられる人になりたいと思うのです。

センスというと、ファッションやインテリアなど、目に見えるものに対する美的感覚を指すことが多いですが、実はコミュニケーションという目に見えないふるまいの美的感覚を磨くことも、人生にとって何よりも大事なのでは、と感じる今日この頃。

2024年は、もっと心の目を外に向けて、日々を過ごしていきたいと思います。

さて、今年の春から開始したこのニュースレター。「センス」という概念をキーワードに、仕事の話でもなく、家庭の話でもない、『思考のサードプレイス』として、ランダムな内容をぽつぽつとお届けしてまいりました。超個人的な独り言のような内容だったので、最初は2〜30人くらい読者の方がいれば良いかなと思っていたのですが、大変ありがたいことに、現時点で1,600人以上の方にご登録いただいています（どうしよう）。

こんな超マイペースなニュースレターにご登録いただき、驚きとともに感謝の気持ちでいっぱいです。本当はもっと色んなことを取材して、更新頻度を上げていきたいのですが、仕事の合間に書いているため、のんびりペースで申し訳ないです……。

今後は、皆さまからのご意見やご質問などを通して、もっと気軽な雑談ができるようなサードプレイスができたらなあ、と思っています。

今年お届けしたニュースレターのバックナンバーは下記からご覧いただけます。「読者限定」マークがついた記事は、無料の読者登録を行なっていただけると閲覧できます（ほぼメールアドレスを入力するだけの簡単な手順です）。

もしまだ読まれていない記事がありましたら、年末年始のスキマ時間に、ちょこっと覗いてみていただけると嬉しいです。

それでは、来年もどうぞ宜しくお願いいたします！

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